プロ野球選手会、史上初のスト決定 18・19日(ASAHI)

 プロ野球再編を巡る日本プロ野球組織(NPB=日本野球機構)と労働組合日本プロ野球選手会古田敦也会長=ヤクルト)の団体交渉にあたる協議・交渉委員会が17日、前日に引き続き東京都内のホテルであり、約10時間に及ぶ交渉の結果、選手会は18、19日の計12試合でプロ野球史上初のストライキを行うことを決めた。両者は今後も交渉を続けることになる。16日の交渉で打開案を文書で提示していた根来泰周コミッショナーは、受け入れられなかったため、辞任する意向を明らかにした。

 争点となったのは来季の球団数だった。選手会側は、オリックス近鉄の合併を了承した上で、来季から新規参入球団を認めてセ6、パ6球団での運営を求めた。NPB側は「時間的に難しい。審査を公正にするために時間がほしい。来季参入は保証できない」などと回答したが、選手会は応じなかった形だ。

 オリックス近鉄の合併は、8日のオーナー会議で承認されていた。それに対し選手会は9、10日にあった前回の団交で合併時期の1年延長を求めた。NPB側は「経営権の問題」として受け入れなかったが、新規球団の加盟促進を積極的に進めることなどで合意し、11、12日のストを回避していた。

 その後、IT関連企業のライブドアがNPBに対し新規参入の申請書を提出し、インターネット商店街の最大手、楽天も参入を表明したことから、前日からの団交で選手会側は「来季からの新規球団の参入は可能で、パを6球団に戻すべきだ」と主張。NPB側は、根来コミッショナー名で「新規加入球団審査委員会」「プロ野球有識者会議」(いずれも仮称)設置など案を提示し、事態の収拾を図ろうとしていた。