抵抗勢力、イラク6都市と首都の1/3を制圧

 英ガーディアン紙によると、イラクのアラウィ首相はバグダードの陥落を心
配し始めているというが、その危機を裏付けるように、すでに6都市と首都の
主要3地域はアラウィ政権の手を離れた。18日付のバハレン紙アハバール・
アルハリージが特派員報告として伝えた。
 
 バグダードに於ける抵抗勢力の攻勢が激化するとともに、アラウィ首相政府
は、徐々に首都の支配権を脅かされているため、イラク統治を継続できるか疑
問視されている。激戦の舞台ともなった首都の中心部を貫く幹線道路ハイファ
通りの住民たちは、「イラク警察はこの通りに入ることを避け、抵抗戦士らが
いつでも好きな時に誰にも邪魔されずに制圧している。彼らは夜明けに通りに
やって来て、屋台で朝食を摂り、彼らとの関わりを避けようとする警官が見て
いる中を武器を携行して歩き回っている」
 
 通りに面した建物に住むアクラム・アブドッラッザーク(32歳)は語っ
た。「抵抗戦士が通りを闊歩するのは見慣れた光景となった。それどころか、
我々に挨拶するし、『あなた方は攻撃目標ではない』と安心させてくれる。
我々は窓から戦闘を高見の見物するようになった。この地区の住民は警官より
も抵抗戦士を応援している。
 
 他にも、300万人以上が住む住宅地サドル・シティーと、首都でも最も重
要で古い地区の一つであるアーザミーヤも政府の手から離れた。ムクタダ・サ
ドル師の支持者が多いサドル・シティーでは、イラクの警官は、米軍の保護無
しに家宅捜査などしようとしない。元大統領の支持者の多いアーザミーヤの住
民の大部分は、占領に反対の立場を採るイスラム聖職者機構のファトワー(宗
教令)に従う。
 
 上記首都の3地区は、面積で首都の1/3、人口で1/2を占める。それによ
り、来る総選挙は、不可能とは言えぬまでも、成功するかは疑がわしい。
 
 イラクの他の都市では、クルド人が多く住む北部各県の他に、ファッルー
ジャ、ラマディ、ナジャフ、タルアファル、バークーバが政府の手から完全に
離れた。
 
 イラクがこのように沸騰しており、政府が要所の支配権を失ったことで、ア
ラウィ政府は、”緊張地域”を選挙から除外すると発表した。ウォッチャーた
ちは、「占領軍とその政府の法律外に置かれた抵抗勢力の都市には、政府と占
領軍の支配が及ばないことを率直に認めた声明」と解説する。
 
http://www.akhbar-alkhaleej.com/Articles.asp?Article=103226&Sn=WORL

解放区が急拡大している。