米戦費、800億ドル追加へ・イラク負担一段と鮮明に(nikkei)

 【ワシントン=森安健】ブッシュ米大統領は早ければ25日にも、イラクアフガニスタン両国での軍事展開を維持するため800億ドル(約8兆2000億円)規模の補正予算連邦議会に要求する。一方、米陸軍幹部は24日、イラク駐留米軍の大部分を占める陸軍を今後2年間は現行の12万人から縮小しない見通しを明らかにした。イラクの負担が資金、人材両面で改めて鮮明になった。

 議会は既に2005会計年度(2004年10月―2005年9月)分の戦費として250億ドルを前倒し承認しており、800億ドルが認められれば、今年度分だけで戦費は1000億ドルを超える。ホワイトハウスは当初、補正予算の規模は500億―600億ドルと想定していた。駐留規模が13万8000人から15万人に拡大したことや原油高による燃料費の増額、軍用車の装甲強化などの費用のため800億ドル規模になる。一方、米陸軍のラブレス副参謀長は米メディアに対し、イラク駐留陸軍を今後2年間は12万人に維持すると述べた。ロイター通信によると、同氏は「最も可能性が高いケースを想定しており、最悪の事態ではさらに兵が必要になる」と語った。 (16:21)