中心課題は「貧困」 ダボス会議が閉幕

 【ダボス(スイス東部)30日共同】「果断な選択への責任」を
テーマに、九十以上の国や地域から集まった約二千五百人の政財界
指導者らが幅広い議題を討議したスイスの民間経済研究機関「世界
経済フォーラム」(WEF)の年次総会「ダボス会議」は三十日、
閉幕する。
 ブレア英首相、シラク・フランス大統領、シュレーダー・ドイツ
首相らが相次いでアフリカなどの貧困対策で大掛かりな資金援助の
構想を提唱、支持するなど、発展途上国への支援問題が中心的な課
題となり、経済討議主体だったダボス会議の変化を印象づけた。
 国際経済問題では対米ドルで相場が事実上固定されている中国人
民元切り上げへの関心が高かったが、中国側出席者らは「具体的な
期限はない」(黄菊副首相)などとして、変動幅拡大時機について
の明確な意思表示を避けた。
 日本経済に関する分科会では、野村ホールディングスの氏家純一
会長ら日本のパネリストが回復の持続性に楽観的な見通しを示した

 日本からは氏家会長のほか川口順子首相補佐官国際協力機構
JICA)の緒方貞子理事長、日本貿易振興機構ジェトロ)の塚
本弘副理事長らが出席した。
 出席予定だったアッバスパレスチナ自治政府議長は欠席した。
20050130 1531