米国務長官「北朝鮮が6カ国協議拒否なら代替策」・中国に伝達

(NIKKEI)
 【ワシントン=秋田浩之】ライス米国務長官が今月の訪中で胡錦濤中国国家主席らに対し、北朝鮮が核問題に関する6カ国協議への復帰を拒み続ける場合、新たな代替策を検討せざるを得ないとの立場を伝達していたことが明らかになった。中国に一層の外交努力を求める圧力をかけた格好だが、中国は米側に柔軟対応を求める姿勢を崩しておらず、北朝鮮情勢のカギを握る米中の溝がさらに広がりそうだ。

 6カ国協議の関係者が29日までに日本経済新聞記者に明らかにしたところによると、ライス長官は今月20日に北京でおこなった胡主席温家宝首相との会談で「代替案検討」の意向を伝えた。長官は翌21日の記者会見でも協議再開のめどが立たない場合には「他の選択肢を検討する必要がある」と語り、公式の場で初めて同協議以外の手段もあり得るとの考えを示していた。 (07:01)