イラク首相、駐留米軍に撤退スケジュールの明示を要求

(nikkei)
 【バーレーン=加賀谷和樹】イラク移行政府のジャファリ首相は19日、訪問先のイランでの在外イラク人との会合で「我々は外国軍の撤退日程の設定を求める」と述べ、米軍主導の駐留多国籍軍に早期撤退を促す姿勢を示した。イラン国営ラジオが報じた。

 ジャファリ首相はこれまで、多国籍軍の駐留期限について「イラク治安機関の整備を終えるまで」と明言を回避。一方、米国と敵対するイランは早期撤退を要求し、首相に同調を促していた。

 ジャファリ首相はイラン滞在予定を19日まで延長。18日にはイランとの間で政治、イラク復興、経済、貿易、反テロの5分野で協力の具体策を協議する合同委員会を立ち上げたと語った。

 両国は19日、イラク南部バスラとイラン南部アバダンの間に二本、イラン南西部マハシャハルとアバダンの間に一本の石油パイプラインを建設する覚書を交わした。イランが工事と費用を負担し、正式契約後10カ月で完成する。 (12:47)