欧州の核提案「拒否」 イラン、状況緊迫も

 【テヘラン6日共同】イラン外務省のアセフィ報道官は6日、国営イラン通信に対し、英国、フランス、ドイツの欧州3カ国が5日に提示したイランの核問題解決に向けた包括提案は「受け入れられない」と述べ、拒否する方針を示した。3カ国との核交渉がこじれ、イランが中部イスファハンの施設でウラン濃縮の前段階に当たる転換作業を再開した場合、欧州側や、イランの原子力平和利用を初めて明確に認めた米国が態度を硬化させ、核問題の国連安全保障理事会付託など緊迫した状況となる恐れがある。
 アハマディネジャド大統領も6日、国会での宣誓式で「イランの権利を侵害しようとする大国の不法な決定には屈服しない」と、核開発を放棄しない方針を示唆した。
 一方で報道官は「7日までに3カ国に回答する。協議継続には依然として関心を持っている」とも言明。欧州に圧力をかけ、提案の修正を狙った可能性もある。
共同通信) - 8月6日23時32分更新