イスラエル、ガザからの住民退去ほぼ完了(nikkei)

 【カイロ=森安健】ガザ地区21の入植地中、20カ所で住民退去を完了したイスラエル軍・警察は22日、残る最後の入植地、地区中央のネツァリムで大多数の住民の退去作業を終え、ガザの住民退去がほぼ完了した。23日からはヨルダン川西岸にある四入植地の撤去を開始する。住民退去後の入植地では、住居の取り壊しが本格化している。

 ネツァリムの作業は22日正午過ぎにスタート。住民はシナゴーグで最後の礼拝を行った後、退去用のバスに乗り込み、住み慣れた入植地を後にした。

 ガザ入植地第一号として1972年に設置されたネツァリムは、イスラエル政府の全面支援の下で住民が移住。だが、入植地が集中する南部や北部と異なり、孤立状態にあった同地では、住民400人が周囲のパレスチナ人によるロケット攻撃の危険にさらされた歴史を持つ。軍は危険をおして入植を継続した住民の感情に配慮し、作業着手を最後に回した。 (01:06)