「イラクより復興を」の声 米大統領、厳しい政権運営

 【ワシントン16日共同】ブッシュ米大統領が15日の演説で示した超大型ハリケーンカトリーナ」被災地の復興計画で見積もられる費用は、イラク戦費を中心とした「対テロ戦争」の2800億ドル(約31兆円)に迫る2000億ドル。初動対応の遅れも加わり、国民からは「イラクより被災地復興を優先させよ」との声が高まっている。
 ブッシュ政権が内政の最重要課題に掲げる公的年金改革にも黄信号がともり、大統領が今後、厳しい政権運営を迫られるのは必至だ。
 NBCテレビと米紙ウォールストリート・ジャーナルが9−12日に実施した世論調査によると、ルイジアナ州ニューオーリンズなどハリケーン被災地とイラクのどちらの復興を優先すべきかとの質問に60%が「被災地復興」と回答。イラクとの回答はわずか5%。
共同通信) - 9月16日18時2分更新