中国軍拡 「何を目的に…」米国防次官が疑問

 【ワシントン=古森義久】エーデルマン米国防次官は二十二日、中国の軍拡について中国にとって周辺諸国からの脅威がないのになぜあれほど大規模な軍事拡張を続けるのか理解できない、と述べた。
 この八月に国防次官となったエーデルマン氏は、AP通信との会見で中国の軍拡を取り上げ、「中国の軍拡の速度と規模は、周辺諸国に対する中国政府の意図についての疑問を生む」と述べるとともに、「中国はいま台頭する大国として目覚ましい経済成長を遂げたあとの『戦略的な岐路』に立つ」と評した。
 エーデルマン次官は「周辺諸国のどんな安全保障上の脅威が中国にあれほど大規模な軍拡を促すのか理解することは難しい。中国の軍拡はアジアの周辺諸国の(軍事面で)していること、あるいはなしうること、への対応をはるかに超えている。だから周辺諸国の間では『中国は一体、何を目的としてこういう軍事活動をしているのか』という疑問を生むことは不可避となる」と語り、中国の軍拡の最終目的については米国も完全な答えは得ていない、と述べた。
 同次官は米国としては中国が軍拡を進めながらも、なお平和的な道を進むことを強く奨励するという。
産経新聞) - 9月25日2時44分更新